スペースギア メンテナンス&DIY<ブレーキ>

 

フロントブレーキローターの交換<後編>

 

 

 

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ブレーキは安全に関る重要な部品です
 

これらのページを参考にDIYでブレーキ関係の作業を行い、 

万が一、不具合が生じても、当HPはいかなる責任も負いません。

 

フロントブレーキローターの交換<後編>

 

<前編の作業内容>

(1)作業準備

(2)ハブキャップを外す

(3)キャリパーを取り外す

(4)CリングとOリングを外す

(5)ハブケースの蓋を外す

(6)ロックワッシャーの固定ビスを外す

(7)ロックワッシャーを取り出す

(8)ロックナットを緩める

(9)ロックナットを取り外す

 

フロントブレーキローターの交換<前編>

(クリックするとページが表示されます)

 

 

(10)ハブごとローターを取り外す

■ロックナットを外したあとは、ローターを手前に引抜くと、ハブと一体になった状態で取り外すことができます。

■かなりの重量があります!

■ハブの内側にはハブベアリングが入っています。(ローターを引抜くときにベアリングが落下することがあります)

ブレーキローターは、通常は外側しか見えませんが、取り外してみると、普段見ることのできない内側の錆や段付がひどいケースが多いです。

 

(11)ハブベアリングの点検

■ローターの手前側には、ハブケースの中に、外側のハブベアリングが入っていますが、テーパーベアリングで、ロックナットで押さえられているだけですから、ローターの取り外しとともに、ベアリングが出てきます。

■ウエスで古いグリースを拭き取り、ベアリングに傷がないかを目視で確認します。

(12)ハブとローターの分離

今回の作業で、最も難儀したのが、この、ハブとローターを分離する作業です。

■ガレージや整備工場などの、しっかりとした万力のある場所で作業するのがベストですが、プチオフで、出張した出先でのDIY作業となると、安定した状態で固定できないために、二人がかりでやっとです。

できれば万力に挟んで作業したい(銅版で挟むこと)

14ミリのソケットツール2丁を使って作業しますが、熱で固着したボルトナットは、ちょっとやそこらでは緩まず。

■浸透性潤滑剤を上手に使いながら、慎重にボルト・ナットを外していきます。

■ブレーキは、速度と車重の影響を受けて、恐ろしいほど高温になります。ボルトナットの固着もひどく、全然緩まないどころか、下手すれば、ねじ山をダメにしてしまう恐れがあり、そうなってしまうと、ボルト・ナットは再使用することができなくなります。

■ねじ山をなめないように作業していきますが、結構、不安要素のある部分ですから、心配なら、新品のボルトナットを用意しておく方がいいでしょう。

■6本のボルト・ナットが外れても、ハブとローターは隙間なくぴったりとはまって固着していますから、バールやタガネとハンマーを使い、楔を打ち込むように切り離していきます。

レコードの溝状に摩耗したローター

■今回は、運転席側のブレーキローターの損傷がひどく、パッド異常摩耗のため、ローターにパッドの地金がこすれたことが、原因のようです。

■ひどく段つき摩耗してしまうと、高速走行中にブレーキを踏んだ際に、激しい振動を伴うことがあり、このような現象を「ジャダー」と呼んでいます。

レコード盤の溝のように段つき摩耗している

 

組み付け

 

■分解した手順と、逆の手順で組みつけていきますが、組み付ける際の留意点を紹介します。

 

<ハブとローターの接合>

■ハブとローターの接合部分は、錆びたハブ側を、ワイヤーブラシできれいにこすり落として、接合部分にグリースや潤滑スプレーを少量塗布して組み付けると、ボルト穴の位置あわせが容易になります。(錆で固着していると、位置あわせができなくなることがある)

 

■組み立てたあとは、次回分解するときのことを考えて、耐熱グリース(シリコングリースがいいです)をボルトナットに塗布しておくといいです。かなり高温になる部分ですから、そのまま組んでしまうと、間違いなく固着してしまうと思われます。

 

<ハブベアリング&ロックナットの復元>

■ハブベアリングには、少量のグリースを塗布して組みますが、沢山入れすぎると、かえって熱を持ってしまいます。シャーシーグリース・リチウムグリースなどを使用しますが、今回は、リチウムグリースにモリブデンを配合した、モリブデングリースを使用しました。

 

■ロックナットの締め付けトルクですが、整備書にはこのように記載があります。

ロックナット締め付けトルク
・13〜20kgfmで一度締め付けた後、フロントハブを回転させてベアリングをなじませる。その後、0キロまで緩める。再度、2.5キロまで締め付けた後、ロックナットを約30度緩める。
・ロックワッシャーを取り付ける際、穴の位置が会わないときには、20度の範囲で緩めて穴の位置を合わせる。


SSTを使用しない場合は、整備書に記載のトルクでの管理ができませんが、実を言うと、それほど厳密に管理しなくてはならないほどのことはないようです。

要は、あまり強く締め付けすぎないこと! 締め付けが強いと、ローターの回転が重たく、ベアリングに熱を持ちます。最悪は、ベアリングのグリースが焦げて煙が出てくることもありますので、締めすぎないように注意して、一度閉めたら、30〜60度くらい戻すくらいに考えたらよいと思います。

 

<ハブケース&キャップの復元>

■ハブケースの蓋をしたあとは、ドライブシャフト先端のスプライン部分に、CリングとOリングを入れますが、このとき、Cリングが、ドライブシャフト先端の溝にきちんと入るように入れること。そうしないと、最悪、Cリングが走行中に外れて、ドライブシャフトのガタツキが発生します。

■ハブキャップを取り付ける際は、キャップの頭をハンマーなどで叩いてしまうと、凹むと思われます。キャップの淵の部分を、フラットポンチなどで、少しずつ均一に押し込んでいきます。

<ブレーキキャリパー&パッドの復元>

■ブレーキキャリパーを元に戻す際は、ローター交換により、厚みが違う点に注意が必要です。摩耗しているローターから、摩耗していないローターに交換した場合には、キャリパーのピストンを戻す必要が出てきます。

■キャリパーのピストンを押し戻すには、ブレーキセパレーターなどの工具があると便利ですが、専用工具がなくても可能です。

■ピストンを押し戻したときには、ブレーキフルードの液面が増えていきます。リザーブタンクの液面が上限を超えてしまい、万が一溢れてしまうと、こぼれたブレーキフルードが塗装を侵しますので、事前にスポイトなどで抜き取っておくことが必要です。

■ブレーキパッドを組み付ける際に、ブレーキグリースを使用します。鳴き止めシムを組むときの、ディスクブレーキ用グリースと、スライドピンを組む際のラバーグリースは、兼用のものと、それぞれ専用のタイプがありますので、用途外に使用しないように注意。

 

<走り出す前に>

走行前には、ブレーキペダルを踏み込んだときの感触が、しっかり固くなっていることを確認し、出来るだけ交通量のないところで、低速走行(万が一のときはサイドブレーキで止まることが出来る程度)で、安全を確かめた上で、走り出します。

 

<研磨済みのローターには慣らしが必要>
本来、まっ平らに研磨されたローターは、ブレーキパッドとの接触面が均一のために、安定した性動力が得られるはずなのですが、さすがに、研磨して、取り付けた直後だけは、パッドとのなじみもイマイチですから、いきなり速度を上げて使用するのは避けましょう。

研磨したローターの表面は、結構デリケートで傷つきやすいのです。あまり負荷を強く掛けずに、徐々に慣らしていくことで、表面に酸化皮膜が形成されて、硬度を増していきますから、静かなブレーキワークで、数日乗ってやると、適当に慣らしができるはずです。

慣らしというか、焼入れが十分にすまないうちに、砂埃の多いところを走ってしまうと、ローター表面に擦り傷が入りやすいかもしれません。ご注意。

  組み付け作業の留意点については、こちらのページも参考にしてください。

 

リアブレーキローターの研磨とパッド交換

(クリックするとページが表示されます)

 

 

フロントブレーキローターの交換<前編>

(クリックするとページが表示されます)

 

 

ブレーキは、重要保安部品です。作業後の点検を確実に行って下さい。
ご自身で交換された場合、
点検整備の記録と保存が義務づけられています。
(整備手帳に、日付、氏名、作業内容を記載下さい。)

 

 

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ご覧のデリカのページは、kazuhikoさんによって作成、長年ネット公開されていたものです。
2019年3月末、Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴い、閉鎖することになりましたが、大変貴重な資料ですのでインターネット上に残したく、kazuhikoさん承諾のもと、当サイト内に掲載することになったものです。
ページ内には、DIYの作業が多く含まれております。
ご自身で判断のもと、自己責任で作業をお願いします。
/ MORIMORI

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