スペースギア メンテナンス&DIY<冷却系>

 

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樹脂製のサブタンクだが高温高圧にさらされて劣化がすすむ

SG(スペースギア)のラジエターコンデンスタンクは、通常のサブタンク(リザーブタンク)とは違い、ラジエターキャップがついている樹脂タンクで、まともに熱と圧力が掛かる構造のため、樹脂タンクの劣化が激しく、10年も経つと変色もひどくボロボロです。

古くなってくると、何もしなくても経年変化で穴があいたり、ひびが入ったりと、トラブルを経験された方も多いと思いますが、私の場合は、ある意味あたりだったようで、10年以上トラブルなしのため、無交換で通してきました。
(昨年あたりから、整備工場のメカニックや、ディーラーのメカニックに、そろそろ気をつけたほうがいいよ! と忠告されていはいたのですが…)

しかし、バッテリー液の補充のため、狭い隙間にバッテリーを出し入れしているときに、ついにやってしまいました。勢い余って…折ってしまった〜

 

 


ラジエターアッパーからの、オーバーフローリターンホースの接続部が、見事に折れている! これじゃ走れないよな〜

ということで、当日は応急処置をしておいて、部品を注文して、後日交換と相成りました。

 

準備

 

<交換部品>

新品の部品番号は、MB924891 購入価格は6400円(税別) + 消費税 で、

計6720円でした。

 

 

交換手順

■作業を開始する前に、バッテリーを外して降ろさなければなりません。シングルバッテリーだと、それほど苦になりませんが、ツインバッテリーだと、大変かもしれません。

■走行直後は避け(蒸気が噴出して危険)、ある程度冷えていることを確認したうえで、念のためウエスなどで手を保護しながら、ラジエターキャップを外します。(やけど注意)

 

■コンデンスタンクの中のクーラントを、出来るだけ抜き取っておきます。灯油ポンプが使いやすいです。抜き取ったクーラントは、汚れがひどい場合を除き、再利用しますから捨てないようにしてください。
この後、タンクを取り外すわけですが、中身を抜いても、結構熱いです。私は、コンデンスタンクに冷水を注入して、排出を2回繰り返し、高温になったタンクを冷却しました。

■タンクを外す前に、タンク上部につながっている黒いゴムホースを外します。

■次にタンクの取り外し。コンデンスタンクの前側に1箇所、後側に2箇所、ボルトとナットがあります。工具は12ミリのものを使用。結構奥にあり、手が入るスペースはありませんので、ソケットツールに、エクステンションで延長して作業します。

■タンク本体が外れたら、タンク下に接続しているゴムホースを外します。細いのと太いのが各1本ありますが、太い方は抜くのに少し手間取ります。ホースが外れると、中のクーラントがこぼれます。注意。
これで、古いタンクの取り外しは終了です。

■私の場合は、古いタンクのホース取り付け口を折ってしまったので、ホースの中に残っている破片を抜き取る作業がありました。細いホースですから、ラジオペンチなども入る余裕がありませんが、幸い、木ネジをねじこんで、引っ張ればすぐに抜き取ることが出来ました。

 

■今度は、新しいタンクを取り付けます。新品の部品番号は、MB924891 購入価格は6400円(税別)

 

■取り外しの逆の手順で、ホースを取り付けます。永年ホースバンドで押さえられてきて、はっきりと跡が残っていますが、このとき、ホースバンドの位置は、元の位置になるように注意。違う位置にすると、漏れてくる可能性もあります。
タンクのボルト(2本)・ナット(1個・後ろの下)を取り付けたら、タンク上部のリターンホースも接続します。


■最初に抜いたクーラントを、新しいタンクに戻します。少し足りなくなるはずですが、ある程度の濃度管理が出来ていれば、水道水を継ぎ足しても構いません。

■あとは、バッテリーを元に戻し、エンジンを掛けて、最終的に、クーラントの量が規定量になっていれば、作業終了です。

 

念のため…

■クーラントの交換と違い、エアー抜きの必要性はないかもしれませんが、一応、エアー抜きをやっておきます。ラジエターキャップを外したまま、エンジンを掛けて、しばらく放置するだけです。このとき、前後のヒーターを作動させ、セパレーターボックスのプラグも外しておくと、エアー抜きの効率がいいです。
セパレーターボックスのプラグを外した場合は、シールテープを巻いてから締めておくといいです。樹脂製のネジですから、軽く締めて置く程度でいいでしょう。あまりきつく締めると、割れてしまいます。

                                                                      

                              冷却水のエアー抜き

 

 

◎古くなったコンデンスタンクは、変色が著しく、中のクーラントがどこまで入っているのかがまったくわかりませんでしたが、新品部品は半透明で、規定量はいっているかどうかが一目でわかります。

 

<使用工具>
・10ミリスパナ(バッテリー脱着)
・ソケットレンチ(10ミリと12ミリ)+エクステンション(延長棒)10ミリはバッテリーで使用
・ペンチかプライヤー(ホースバンド)
・排出容器(バケツ) ・灯油ポンプ ・給水容器(園芸用じょうろ)
・ウエス
・シールテープ(エアー抜きプラグ)

 

 

今回は、LLCは再利用しましたので、廃棄しませんが、コンデンスタンクを交換するとき、LLC(冷却水)を一緒に交換する場合は、廃液処理について、注意が必要です。

 

LLC交換のページ

 

注意

※LLC(ロングライフクーラント)の主成分である、エチレングリコールは、特定化学物質に指定されているので、廃棄には注意が必要です。ラジエターから抜いた廃液は、自動車整備工場などに相談して、引き取ってもらうようにしましょう。

 

※DIYで作業を行う場合は、自己責任でお願いします。


 

冷却水のエアー抜き


LLC交換

 

 

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ご覧のデリカのページは、kazuhikoさんによって作成、長年ネット公開されていたものです。
2019年3月末、Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴い、閉鎖することになりましたが、大変貴重な資料ですのでインターネット上に残したく、kazuhikoさん承諾のもと、当サイト内に掲載することになったものです。
ページ内には、DIYの作業が多く含まれております。
ご自身で判断のもと、自己責任で作業をお願いします。
/ MORIMORI

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