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純正ラテラルロッドを調整式に

 

 

 

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リジットアクスルは車高の変化で

車軸が横方向にズレてしまう

 

私のSGも車齢15年を過ぎ、日頃お付き合いしているお友達の車も、似たような老体ばかり。
極端なリフトUPはしていなくても、それなりにコイルはヘタリ、車高が下がってきますので、リアコイルにスペーサーを噛ませたり、トーションバーを絞り上げて、ある程度の補正をしているために、完全に、新車時と同じ車高で乗っていると言うわけにはいかず。

新車時の設定では、後輪の傾きは、左右ともにほぼ同じ値になるはずですが、積載の有無、スプリングのヘタリ、車高UPなどの要因に拠り、変化します。

傾向的に、車高が上がれば、車両右側(運転席側)へ傾き、
下がれば、左側(助手席側)に傾きます。

これは、後輪が独立懸架ではなく、軸懸架であるために、致し方のない傾向です。
後輪のタイヤの傾きを決定付けているのが、ラテラルロッドです。
純正のラテラルロッドは、長さが固定ですから、基本的には、キャンバー調整できません。

車高の変化が、リアのホイールアライメントに影響を与えることはわかっていても、社外の調整式ラテラルロッドはちょっと手が出ません。
でも、この微妙なホイール取り付け角のズレが、気になることもあり…

というわけで、今回、純正のラテラルロッドをベースに、ターンバックルを溶接して、純正改造品の調整式ラテラルロッドを作ることにしました。

 

上:SG純正ラテラルロッド

中:純正(改)  調整式ラテ

下:ターンバックル

 

ドレスアップが目的ではなく、純正車高+経年変化+尻下がり補正という、新車時のデータから外れているであろう車体をターゲットにして製作しましたが、調整範囲、強度等の点で、4WDショップが市販しているものよりも、実用性は上回る自信アリ。

 

実際に溶接、加工してくださったのは、静岡の匠こと、YUJI@静岡さんです。

(実施時期:2010年春)

   

<準備>

●ベースとなる純正ラテラルロッド…kazuhikoの在庫と、YUJI@静岡さんの在庫
●加工してくれた人…YUJI@静岡さん
●加工用にターンバックルを提供してくれた人…まさや@松本さん
●ターンバックル用逆ネジを製作依頼…kazuhiko

 

農業用トラクターのアタッチメントに使われているターンバックルでして、
M22−P1.5という、細目のピッチなので、社外品よりも強度、精度ともに上です
純正のラテと比べて、純正っぽい雰囲気は損なわず、 強度的にもしっかりしているし、申し分のない出来栄えです。さすがは匠の技。

<取り付け>

匠から受け取った、調整式ラテラルロッドを、信州のまさや@松本さんのSGに移植しました。

作業性を考えると、後輪は外しておいた方が楽ですし、もう少し作業性を向上させるなら、スペアタイヤも外した方が、容易に作業できます。

※ウマとジャッキは必要です。

タイヤを外しておくことで、車の両サイドから作業できますから、車の下にもぐって、24ミリの工具を振るよりも、断然楽です。

ノーマルのラテは、長さが調整できませんので、車高が上下していると、テンションが掛かるので、脱着が思うようにできません。

ですから、ホーシング部にウマを掛けないと、足が伸びてしまい、ラテの取り付けに苦労します。

ノーマルのラテを戻す際は、助手席側を先に固定して、運転席側は、シノで穴位置を調整しながら作業することになります。

調整式の場合は、無理にシノで引き戻さなくても、最初に長さを調整して、入れやすい位置でボルトを固定して、タイヤを接地した後、長さを調整
すればよいかと。

短い場合は、運転席側に引っ張られますし、
長い場合は、助手席側にはみ出します。

調整時は、タイヤを少しだけ浮かせた方が、作業性が良いですし、
左右のタイヤの角度が同じになれば、調整は終わりです。

車を平らな場所に設置して、車体から糸を垂らすのが一般的ですが、デジタル傾斜計を利用して、後輪ホイールのキャンバーを計測して、左右の差がなくなるように調整しました。
この方法だと、風の影響は受けないですみますからね。

<オーナーさんのインプレ報告より>
わずかな微調整のはずですが、ワインディングの操縦安定性が改善されたとのこと。

純正ラテでは、長さの調整ができませんから、結果的に、後輪のキャンバーは調整できません。しかし、後輪の傾きを左右均等にそろえると、操縦安定性も改善されるのですね。

今回、純正品改造で、調整式のラテラルロッドを造ろうと考えた理由は、後輪のアライメント(キャンバー)の調整で、車高のUPを目的としたものではないのですが、満足のいく成果が得られたようです。

  

 

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2019年3月末、Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴い、閉鎖することになりましたが、大変貴重な資料ですのでインターネット上に残したく、kazuhikoさん承諾のもと、当サイト内に掲載することになったものです。
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/ MORIMORI

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