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API(米国石油協会)規格

 

エンジンオイルの品質規格は、欧州や日本独自の規格などを含めるといくつかありますが、もっとも一般的に使用されているのは、API(アメリカ石油協会)規格です。

これだけで、エンジンオイルの品質について、すべてが決まっているわけではありませんが、自動車用の4サイクルガソリンエンジン・ディーゼルエンジンについて、API規格を知っておくと、非常に便利です。

 

API(米国石油協会)規格及びマーク

「API」は「American Petroleum Institute(アメリカ石油協会)」の略称で、エンジンオイルのいろいろなエンジンを使った試験成績で規定し分類しています。API分類はアメリカ、日本、ヨーロッパ等で広く世界中で使用されています。自動車メーカーは推奨するオイルの品質をAPI分類で「API-SM」のように示しています。

 

ドーナツマークで表示されています。

オイルの品質規格、ガソリンエンジン用は頭がSではじまり、SA〜SMまでの分類があります。現在SMが、ガソリンエンジン油の最高規格。

 

ディーゼルエンジン用は頭がCではじまり、CA〜CI−4に分類されるます。現在CF−4クラスが日本のディーゼルエンジンオイルの最上級グレード。

(CG−4以降は、アメリカでは使用されますが、日本国内では推奨されていません)

 

API規格は、エンジンオイルの耐久、耐磨耗、耐熱、耐デポジット、清浄、酸中和、密閉、緩衝性能から流動性による燃費性能まで、要求性能をどの程度満たしているかをEOLCSと呼ばれるアメリカの自動車協会団体によって組織化されたエンジンオイルの性能認証システムによって厳しく設定されています。

以下API規格によるエンジンオイルのグレード(性能)分類です。

 

ガソリンエンジン用オイル

SA

添加剤を必要としない程度の運転状況のエンジンで、特別な性能の要求をしない物。

SB

添加剤の働きを若干必要とする程度の運転状況で、スカッフ防止性、酸化安定性、軸受腐食防止性等を備えなければならない。

SC

1964〜1967年のガソリン車に適応。高温及び低音デポジット、磨耗、腐食の防止、錆止め等の性能が必要。

SD

1968年以降のガソリン車に適応。SCの性能の加え、デポジット、腐食防止性が優れる。

SE

1971年の一部と1972年以降のガソリン車(一部除外があり)に適応。SC、SDの性能に加え、酸化、高温デポジット、錆、腐食の防止が優れる。

SF

1980年以降のガソリン車(一部除外があり)に適応。SEの性能に加え、酸化安定性、耐摩耗性が優れる。

SG

1989年以降のガソリン車(一部除外があり)に適応。SFの性能に加え、デポジット、酸化、錆、腐食などの防止に充分な性能を持つ。

SH

1993年以降のガソリン車に対応。新認証システム(API EOLCS)に基づいた規格。SG性能に加えて、オイル蒸発性、せん断安定性、泡消し性などの基準をクリアーした物。

SJ

1996年10月に設定された規格。SHの蒸発製、触媒被毒性を改良。省燃費性も向上。

SL

2001年7月に設定された高級のオイル。省燃費の長期持続性試験に合格した環境対応型エンジン向きの物。蒸発製、デポジット防止性も大幅改善された。

SM

2004年11月に設定された現在最高級のオイル。排ガス規制(触媒被毒の軽減等)への対応、SL規格の2倍の酸化安定性に加え、耐磨耗性も更に向上された。ピストンデポジットの抑制性も向上した。

 

SIとSK規格がないのか気になったかと思いますが、聞いた話によるとSI規格は国際単位で使用されており、SK規格は韓国に同じ名前の石油会社があったことから見送られたそうです。

 

基本的には、新しいグレードになるほど、高品質のオイルということになりますが、SH以降の規格では、主に環境面での性能向上を目的としており、エンジンに対する潤滑性能自体は、SHから最新のSMに至るまで、ほぼ同レベルの性能を有しています。

 

ディーゼルエンジン用オイル

CA

軽度条件のディーゼルおよび軽度条件のガソリンエンジン用で良質燃料使用が条件。良質燃料使用下での軸受腐食防止性および高温デポジット防止性が必要。

CB

軽度〜中程度条件のディーゼルエンジン用で低質燃料使用時の摩耗およびデポジット防止性を必要とする。高硫黄分燃料使用時の軸受け腐食防止性および高温デポジット防止の要求性能も。

CC

軽過給(ターボ)ディーゼルエンジンの中程度〜過酷運転条件用。高負荷運転のガソリンエンジンでも使用可能。ディーゼルでの高温デポジット防止性、ガソリンエンジン防錆作用、腐食防止性、低温デポジット防止性の要求性能。

CD

高速高出力運転での高度の摩耗およびデポジット防止性を要求性能。通常の燃料の質での過給ディーゼルエンジンで高い軸受け腐食防止性および高温デポジット防止性も必要。

CE

1983年以降製造の大型・高過給ディーゼルエンジンで低速高荷重と高速高荷重で運転両方でオイル消費性能、デポジット防止性能、清浄分散性能をCD級より上昇させたレベル。

CF

1994年認定。国内で使用されているディーゼルオイルの規格としては最新規格。高硫黄分(0.2%)軽油の使用を前提として、建設用機械および農業用機械などの、いわゆるオフハイウェイディーゼルエンジン用に開発された油で、CDに代わるものとして、性能を向上したもの。CDよりも各性能を向上させているので、90年代までの国産ディーゼルエンジンに対応する。

CF-4

1991年12月に認定。1990年代の低硫黄(0.5%以下)の軽油を使用する大型、高過給トラックなど最も過酷な条件で運転されるディーゼルエンジン用で、CEに比べ高低温デポジット性能、清浄分散性、熱安定性、せん断安定性、オイル消費防止性で全て上回る性能を要求。

CG-4

1995年認定。PM低減対策用を目的として新設された。低硫黄分軽油に対応し、道路走行車両に使用。 

※日本市場で推奨されていない

CH-4

1998年認定。NOx対策用として新設され、米国98年ディーゼル規制車両に対応。      

※日本市場で推奨されていない

CI-4

米国03年ディーゼル規制車両に対応。

※日本市場で推奨されていない

 

エンジンオイルの規格表示がディーゼルエンジンとガソリンエンジンで異なるのか?

単純に言ってしまうと、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは燃焼方式が異なるため、求められる性能も異なるのです。

 

ガソリン車との比較とその問題点は下記の通りです。

 

燃料にイオウ成分が含まれるため、硫酸が生成する

オイルを劣化させる「スス」が発生し、オイルに混じる

燃焼する温度が高いためオイル熱劣化・消費しやすい

 

高圧縮で燃焼圧力も高く、燃料(軽油)に硫黄分を含んでいるためエンジンオイルの酸性化が進みやすかったのですが、現在では、燃料イオウ分が0.05%までに規制されたため、腐食摩耗は随分緩和されました。


高圧縮で燃焼圧力も高く燃料に硫黄分を含んでいるためエンジンオイルの酸性化が進みやすく、自己着火で燃焼するためエンジン負荷によって黒煙が発生しやすくススの混入によりガソリンエンジンよりオイルが汚れるのも格段に早いので、オイルの耐久性に深く関わってきます。

低硫黄燃料使用でもほとんど変わりません。またNOxについても減少しません。

こうした事情があるためガソリンエンジンとディーゼルエンジンではAPI規格でも分けて表示しています。ただ高性能オイルではディーゼルエンジン〜相当(例:CF-4相当)などと表示されている場合もあり、どちらのエンジンにも使用できるようになっているものもあります。


 

リンク

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ベースオイルによる分類

用途による分類

粘度による分類(SAE粘度規格)

API規格による分類

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ACEA規格(ヨーロッパ)
JASO規格(日本)

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